コーエン・ジ・コンビナトリア

それは先日のこと。たなぐもる空から かぼそい雨。
その線の先端、には高円寺。
「立体」という、不思議な名前の音楽グループがあった。中島弘貴が彼の友人と2007年に結成、2011年まで活動。ライブでは、延々と即行演奏を繰り広げるなど、たゆたう独自の音楽空間を創り出してきたそうだ。
ツイッターを漂白していた私は、たまたま中島さんと出会い、
「どうですか」「いいですね」。
小さな「つぶやき」ただそれだけ。
私はまもなく中島さんに会うことにした。
(約束するのに「こんど」「いつか」は使わない。)
‥‥そして高円寺。古くておもむきのある店。テーブルにはスケッチ一冊。次から次へとわき上がる話を、絵を描くようにそこへ書きとめていく。できあがったのは、一枚の「おしゃべりスケッチ」。

話はめぐってひとつの円(縁)をむすんだ

「コラボ」なんて、はやり言葉は何やら奇っ怪だけど、単純に面白いことを企(たくら)み、「やってみようか」そんな パラッとした感じ。即決即行・軽やか滑空。さっそくの手はじめ、「音楽と絵の共同制作」。パッと専用サイトを作り、スタート。
ネットもツイッターもかくあるべしと思う。私にとってツイッターはこの世界への拡散装置。自己の増殖、未知への接触。触れたときには、小さな火花がチリチリ散る。ネットはリアルのため。言うだけ見てるだけじゃ つまらない。
阿呆船の阿呆がごとく、海の彼方へ乗り出してゆきたい。
今年はたくさんの人と会い、さまざまな「おしゃべりスケッチ」を作っていきます。