究極の絵

究極の絵はなんですか?
それは
「絵を描かないこと」
だと思う。
(パラドキシカルにアンチモニーに)
撮影するように 演奏するように 歌を詠むように 花を生けるように
絵を描いてきたけれど 線を引いてきたけれど
そういう意識がますます尖っていくと
外の景色など眺めながら ふと想像してしまう、
きわめつけの描く行為とは、もはや
「描かないで描くことだろう」と。
まるで禅問答‥‥so,so.

幕が開くと 私は何もない空間にいて
何もない中空(のカンバス)に
踊るような仕草(見えないインク)で
絵を描く。
観客は指先を見つめている。指の軌道が描く見えない絵を
きっとそれぞれの心に「思い描いて」くれることだろう。

そういうパフォーマンスをやってみたいものです。

oran+Emori