路上より( 2 )


路上での創作は、半分自分であって/半分自分でない。それは街だ。
絵には街が しっかり溶けこむ。
だから「地図?」という声を 背中に多く聞く。
私は「いいえ地図ではありません」と 背中で応える。
もしかすると地図だと言ってもいいのかも しれない。
‥‥今日は曇天。絵は、存分に視線視線視線を浴びてむくむくと育っていった。
絵は増殖する/終わりなき増殖。目にした者の心の奥底に沈み、しずかに育つ/育ってほしい
そうあってほしい と願う。願い、また描く。

それにしても、この街はどこへ行くのか? 
巨大なカメの背中にのり、深層心理の海へ。‥‥見た者の無意識から、再びこの絵をサルベージしたい。そういうふうにして、取り出した絵の続きを、また描きたい。描けたら 愉快だろう。

(6.26.追記 : 完成したので画像変更しました)