(944番目の夢 その詳細)

私は夢の記録をつけており、今朝はその944番目。とても長い夢。

会社で残業をし、夜中を過ぎ終電がない。動いている電車を使い、何とか家の近くまで、あとは歩いて帰ろうと思う。地図を広げ路線を調べる。新宿から西へ、中央線の国立あたりまで行ければ。地図はとてもカラフルで、建物や木なども真上から見た状態で立体感をつけてある。途中に広いグリーンのエリア、ここは森。南側には大河。私は「住むとしたらどの辺かな」と想像をふくらませる。やがて河の形が変わり、支流が国立を囲う。本流はみるみるうちに流れ出し、地図から音が聞こえ出すので、私は地図の世界に吸いこまれる。うすい鈍色の河に、しだれ柳の大木が枝葉を投げかける。気がつくと民家があり、初老の主人に「駅なら裏庭だ」と案内される。せまい土の庭の小さな木戸を開けてもらって上ると、そのまま無人駅のプラットフォーム。すべてが小さい造り。狭い線路にトロッコのような列車が、3両編成くらいで停車。列車に屋根はない。切符はわからず、私はとり急ぎ乗りこむ。運転手がまるで車のハンドルを切るように、バックをくり返し方向転換。私は一瞬乗る列車をまちがえたかと思うが、頭の中で方向を確かめ、どうやら西行きらしいと確認。列車はごとんごとんと緑深い沿線を進む。山あいの景色。途中、左右に何件かの鉄工場(てっこうば)。赤さび色の金属で身を包んだ作業員も2〜3人。頭もユニークなお面でおおっているので、ロボットにも見える。列車は高くまで上り、先の方の眼下に街並みが見え始めた時、線路の先がジェットコースターのごとく急勾配に下っている地点にさしかかった。運転手が特殊な口調で常客にマイクで「ロープ、スタン!」と言い、客らは足もとの粗末な荒縄を持ちあげて足に乗せる。私も見よう見まねでするがうまくいかない。あっという間に車両は猛スピードで滑落。激しい振動と加速。いったん水平になって、さらにまた激しい下り。2〜3回くり返し、田舎風の駅舎にゆっくりと到着する。長いひげの駅長が鋭い動作で客に手を向けて、切符を回収していく。私は持っていないので彼は空振り。私は事情を話し、鉛色のボコボコしたパーキングメーターのような券売機で精算した。乗客たちは皆若く、せまい黒階段を上って控え室に上がっていく。着替えが必要なのだ。屋上近くで着替えるが、女性用の場所らしく男はいない。あわてて上へあがると木造の更衣室。古い薪ストーブ。みな顔見知りでおしゃべりなどしているが、私だけは面識なく居心地がよくない。