空とぶ音

オランさんは言いました。

東久留米の空には、木琴が浮かんでるんです。

そう思う。
木目鳥さんがきっかけで、ライブハウスに行くようになった。
そうすると、対バン(競演者)の方たちが紡ぐ、新しい音との出会いがある。

先日のライブで。
ステージが暗転、最初がオランさん。アコーディオンが響く。
(リアルの音楽はすごい。あらためて感じる。)
一人目ってやりにくそうだな、と 思うまもなく、
無地の舞台が色とりどりの世界に染まっていくから、おどろく。
拡大鏡や、遠めがね。
野原や空を大きく写したり、遠くの方からから眺めたり。
自由自在に。
「耳から見ている」感覚。
(見えない糸もみつけるし、聞こえない音も聞いてしまう。)

そしてオランさんのおっとりした話し方が、空気をほどいていく。

みなさん、だまし舟って知ってますか。
(しりません)

折り紙の、帆を持っていると舟、舟を持つとちがうよ帆だよっていう。
(ああ! なつかしい)

私たち観客は、オランさんのこしらえた舟に乗って、そのあと木目鳥さんや
みなさんのパフォーマンスの海を、ゆらゆら流れていきましたとさ。